金とセックスの悩み
2024年06月20日 12:14
生きづらさの悩みが金とセックスに現れることがあります。
金のこと、セックスのこと、どちらも日常生活ではタブーとされやすいテーマでしょう。
気軽に話題にすることがはばかられるテーマです。
しかし悩みを紐解いていくと、それらが関わっているというのはそう珍しいことではありません。
お金がない場合は、お金がないこと自体が悩みでありますが、お金を得ることという目標が明らかなので、モヤモヤすることにはなりにくいでしょう。
お金はある、だがしかし・・・・という場合にモヤモヤが現れやすいと思います。
相続の問題や、資産家の家族のいざこざ、家族経営の企業のいざこざ、借金やギャンブルの問題・・・
お金の使い方には、心が現れます。
お金にはパワーがあります。
お金で人を動かすことができます。お金で人は動きます。
お金があるゆえの悩みという奴はなかなかにやっかいです。
セックスも、相手がいないとか、機能の問題で子どもが作れないといった場合は、悩みが明らかであり、対処法や目標も見えやすいでしょう。(相手を探す、不妊治療に踏み切るかどうか。という具合に。)
一方で、相手がいる、子どももいる、傍から見たら幸せだ。だがしかし・・・・といった場合のモヤモヤはなかなかやっかいでしょう。
セックスレス、セックス依存、不倫や浮気…。
金もセックスも、生存のために必要な役割に加えて、コミュニケーションの手段という役割があります。
だから、当面の生存が一応約束され生活が安定している場合、金とセックスのモヤモヤは、多くの場合コミュニケーションにまつわるモヤモヤです。
そうなると、心理療法、セラピーで話題に取り上げていくテーマになると思います。
心理療法では、言葉にしていくことを重要視します。
言葉にしにくいテーマだからこそ、言葉にすることが出来たとき、悩みが軽くなります。(という考え、信念に基づいて営まれています)
パワーのあるテーマだからこそ、言葉にしていく、そのことで取り扱い可能なものへ近づけていくことを目指します。
海外のセラピーでは、金やセックスのことは当たり前のように話題になっている印象があります。(私は直接海外で臨床はしていないので、海外のお話を聞いたり、映画や本などからの情報ですが。)
しかし、日本のセラピー現場では、案外このテーマは語られにくいかもしれません。(大学院教育やその後の臨床心理士、公認心理師向け研修でも、「金とセックスの心理療法」といったお題はほとんど見ません)
だから、このテーマを話題にしないカウンセラーは日本では多いかもしれません。(いや、話題にしていますよ。という専門家の方が大半でしたら、私の事実誤認です。すみません。)
当ルームでは、他のテーマと同じく話題にしていくことを心がけています。
「金やセックスのことをカウンセリングで話していいんだ?!」
と意外に思われた方も多いでしょうか。
でも、モヤモヤの背景にこのテーマが絡んでいるのは明らかな場合も多いでしょう。
そうであれば、取り上げない理由はありません。
そのように考えております。